消費税増税まであと約5か月半になりました。
多くの企業・店舗では、消費税率が10%となる事による対策をしている事と思いますが、
合わせて、消費税増税に伴い、一定のキャッシュレス決済取引に対しては、5%または2%の消費者への還元をする事になり、この対策も速やかに行わなければなりません。
そうした中で、経済産業省より、今回のキャッシュレス・消費者還元事業の制度概要(いわゆるポイント還元事業)の2019年4月12日時点のものが公表されました。
公表内容を抜粋すると、次のとおりです。
実施期間:
2019年10月より2020年6月までの9か月間
支援内容:
1、一般の中小・小規模事業者の場合
・消費者への還元率は「5%」
・加盟店手数料率を3.25%以下への引下げにする事を条件として、更に国がその1/3を補助
・決済端末の導入にあたり、1/3を決済事業者、残り2/3を国が補助にする事により、中小企業の負担がゼロで端末を導入できる
2、フランチャイズ等の場合
・消費者への還元率は「2%」
・端末費用及び加盟店手数料の補助はなし。
・中小・小規模事業者に該当するフランチャイズの場合には、国からポイント還元等(2%分)の原資について補助を実施するが、端末費用及び加盟店手数料の補助は行わない事とされています。
キャッシュレス決済の対象となる決済手段:
クレジットカード、デビットカード、電子マネー、QRコードなど一般的な購買に繰り返し利用できる電子的決済手段
消費者への還元方法:
決済事業者が、決済額に応じたポイント又は前払式支払手段を消費者に付与する方法により行う事を原則としますが、やむを得ない理由を申告して事務局の承認を得られた場合に限り、例外対応を認める事とされています。
そして、一般の中小・小規模事業者等が対応しなければならない事は、キャッシュレス・消費者還元事業への登録が必要となりますが、この登録は、決済事業者が代行申請する事となっていますので、次の流れとなります。
自社・自店舗がポイント還元事業対象の中小・小規模事業者に該当するのかをチェックする。
↓
自社・自店舗が現在どのようにキャッシュレス決済の対応をしているのかを確認する。
確認後、次のいずれかを選択する事になります。
a.現在使用しているキャッシュレス決済手段で今回の事業に参加する。
↓
現在契約している決済事業者が仮登録決済事業者リストに掲載されているのかを確認し、該当している場合には、リストの電話番号に連絡する。
b.新しくキャッシュレスを導入する場合や、現在使用しているキャッシュレス決済を見直す。
↓
自社・自店舗に合った仮登録決済事業者リストを選択し、リストの電話番号に連絡する。
この仮登録決済事業者は、現在公表されましたので、そのリストの中から選定します。
また、今後のスケジュールは、次のとおりとなっています。
4月中旬頃(現在はこちらです)
中小店舗向けの登録要領の発表・広報の開始
仮登録決済事業者の公表及び決済事業者毎の手数料等の概要公表
5月中旬頃
決済事業者経由での中小店舗の登録開始
7月下旬
登録された対象中小店舗をホームページや地図上で表示するアプリの形で公表
消費者向け広報を本格化する
9月頃
対象店舗による統一ポスター等の掲示開始
2019年10月1日:
キャッシュレス・消費者還元事業制度の開始
このように、キャッシュレス・消費者還元事業の実施までにやらなければならない事はたくさんありますので、スケジュールを確認しながら、その時点でやるべき事を漏れなく対応するようにしましょう。
キャッシュレス・消費者還元事業経済産業省URL:
中小・小規模事業者向け概要記載URL:
https://cashless.go.jp/franchise/index.html
仮決済登録事業者リストURL:
https://cashless.go.jp/assets/doc/kessai_karitouroku_list.pdf